●HOME ●自転車は楽しいよ  いろいろな自転車  自転車の乗りこなし
 自転車と道路  サイクリングの実際  自転車旅とGPS  自転車と健康
 海外cycling塾 ●近場でも楽しいサイクリング  1泊以上の自転車旅行  海外ツアーも手作りで
●お役立ちリンク


海外cycling塾


海外自転車ナビ術

 海外cycling塾で一通り、国内での走り込み、輪行経験などを終えて、いよいよ海外cyclingへと気持ちは向かうのだが、この段階でアドバイスすべき事柄、あるいは身につけておいたほうがよいと思われる技術はなにか。

 これを一言でいうのは難しいが、あえていうなら「ナビゲーション能力」だろう。ガイドがいて、なにもかも面倒をみてくれる、ある場合には荷物すらホテルまで運んでくれる。そうした海外におけるcyclingサービスも存在するし、それに参加している人たちのことも良く知っている。

 でも、それは例えば、主にその国の人々を対象とした子どもを含む家族向けのプログラムであったり、いわゆる名所旧跡を巡る短いルートであったりする場合が多い。外国人がその国を自転車で旅する場合を想定したサービスはかなり限定される。海外cyclingに明確な目標を持ち、自分自身の体力と能力で見知らぬ土地を駈け巡ってみたい人に向いたこの種のサービスはたぶん需要がないのか、あまり多くはない。そこで必要なら、ガイドやサポートをつけることになるが、当然、経費の問題が生じるし、そのほかにもガイドやサポートのあり方を巡り、さまざまな問題も生じたりする。

 ボク自身は、これまで試行錯誤しながら、少なくとも15カ国を越える自転車旅をしてきたのだが、そのなかで必要なものは語学など、いろいろあるなかで不可欠なものは「ナビゲーション能力」だと思う。

 自転車旅は、自分で行き先を決めて、そこに向かってルートを組み、ナビゲーションしなければならない。この点は登山に多少似ていなくもない。登山の場合、たいていはガイドブックが存在し、地図もある場合がほとんどだ。
 自転車の場合は、旅の目的を達成するためには、どのルートを選択するのかという要素が大きな比重を占めてくる。 したがってここでは、この「ナビゲーション能力」を取り上げたい。

 登山の場合でもそうだが、目標のルートをたどる場合は、まず現在地点の確認、目指す方向、目的地に至るルート(道)の選定が必要だ。
 昔だったら、コンパス、地図、そして山の場合は高度計がそのための3種の神器だった。
 自転車旅の場合も同じだが、最近はGPSが発達していて、これを駆使することで、正確かつ効率的なナビゲーションができる。そこで、GPSを利用して行う海外cyclingについて取り上げたい。

 GPSの基本的なことに関しては、当サイトでも取り上げている。そこでは一般的なGPSの解説、とりわけウエイポイントと呼ばれているものの概念、その応用、GPSとパソコンとの連携利用、GPSで取得した情報の様々な活用法などである。主に国内サイクリング向けに解説しているので、次のページを参照してもらいたい。

      http://cycle.tc/cyc061.htm








東京からグダニスク(ポーランド)までナビさせてみたGPSの画面
日本から北西方向8500キロと示されている。
スケールは細街路が見えるまでズーミング
赤ピンのウエイポイントはグダニスク駅
文字中の?は、ポーランド語のアルファベットがGPSにないので
?に置き換えられているため



 これらのGPS利用の基本を体得したうえで、次に海外におけるサイクリングのナビゲーションはGPS本体と出かける先のエリアのデジタルmapを組み合わせて使うこととなる。
 こうすることで、長期におよぶ海外自転車旅に不可欠だった、かさばって重い紙の地図は不要となり、コンパスや高度計さえも必要なくなる。方向と高度もGPSで常時チェックできる。


      フリーmapをMapSourceで表示させた。ベオグラード(セルビア)郊外まで走った時のトレース。
      青色(前日のトレース)に続けて赤色(当日)のトレースが確認できる。川はドナウ川。
      mapで黄土色のハイウエイ、黄色の幹線道路、白色のローカル道路、鉄道、水路などが
      識別でき、フリーmapでも自転車ナビに十分役立つ。例えば、鉄道沿いの道路は一般的に
      傾斜が緩やかなので、ルートとして選択できると判断することができる。


 GPSそのものはグローバルに使用できるから、できれば表示言語が英語版のGPSがよい。また使用するGPSは、グローバルなアウトドアアクティビティーで定評のあるGARMIN社の製品を使用することを前提にしており、紹介する海外フリーmapのサイトも同じくGARMIN社のGPSとmap表示編集ソフトのmapsouseの組み合わせ利用を前提としている。デジタルmapは有料のmapも多く輸入・販売されているが、フリーの優れたデジタルmapが簡単に入手できるので、その入手法と利用法を解説する。(以下の記述に際して、次の「シルクロード雑学大学」(歴史探検隊)のAnnexサイト「GPS使用方法解説」の一部を参考にした)

      http://kyrgyz2009.sakura.ne.jp/tp_gps_10_shiyouhou/gps_shiyouhou_index.html


海外フリーmapの入手  

 海外フリーmapの入手法はいくつかあるが、次のサイトがグローバルにエリアをカバーしており、またmapの品質もばらつきがなく、加えて入手法が比較的簡単である。
 ただし、フリーmapのダウンロードに際して、このサイトはブラウザのInternetExplorer、Sleipnir には対応していないので、FireFoxやGoogleChromeといったブラウザから、下記URLにアクセスして、英文の指示にしたがって利用(ダウンロード)することになる。

その手順は
(1)まず次のサイトにアクセスし、最初にリセットをかける。このサイトはGARMIN社のGPS使用を前提としており、routable とは自動ナビ機能を持ったデジタルmapのことである。

  Free routable maps for Garmin brand GPS devicesのサイト

  http://garmin.na1400.info/routable.php








このワールドmapの画面が表示されれば、ダウンロードができる。
表示されないときはブラウザFireFoxやGoogleChromeで再チャレンジする。



(2)最初に表示されるワールドmapを拡大し、必要なエリアを画面の中心に持ってくる(IEではワールドmapが表示されないのでブラウザを変えてみる)

(3)mapのタイルをクリックし欲しいエリアを選択(反転させる)する
  左窓に選択したmap名が順次表示される。タイルは「飛び飛び選択」も可

(4)選び終わったらEmail addressに自分のIDを入力する

(5)最後にBuild mapsをクリックする

(6)サイトを閉じると次のメールが届く
You successfully requested a routable Garmin map on http://garmin.na1400.info/routable.php.

Below you find a link to a webpage that shows the current status of your request.
<http://osm.pleiades.uni-wuppertal.de/garmin/routable/status.php?id=0b7b648??????a6334091f673mmm3c>

Note: Your map will only be available for 48 hours. Please make sure to check your mail often enough so you won't miss the download window.

(7)さらに15分ほど待つと、次のタイトルのmailが届く。(2時間待ちが最近改善された)
Subject: Your routable Garmin map request
From: Routable Garmin maps from OpenStreetMap <garmin@na1400.info>
Hi,
Your request for a routable Garmin map on garmin.na1400.info is ready.
The server has generated four different configurations of your map:
* Installer for Garmin MapSource (Windows).
* Installer for Garmin RoadTrip (Mac OSX)
* Combined image for direct manual placement on the GPS device (gmapsupp.img)
* A zip file containing the tiles in the request, especially useful for Linux users (e.g. QLandkarte)

Please browse to the website listed below and download the map configuration(s) you're interested in. Your request will be available on the server for 48 hours before it's deleted.

<http://planetosm.oxilion.nl/~lambertus/garmin/routable/10-02-2010/7117ff76d09c3fbcdc0e1941519c7f14>
    ↑ これがリクエストしたフリーmapのセット(参考例)。
Enjoy!
==
Lambertus
http://garmin.na1400.info/routable.php

About OpenStreetMap:
OpenStreetMap creates and provides free geographic data such as street maps to anyone who wants them. The project was started because most maps you think of as free actually have legal or technical restrictions on their use, holding back people from using them in creative, productive, or unexpected ways.

OpenStreetMap totally relies on the input of it's users. Please consider contributing GPS traces or by mapping your surroundings if you find this service useful.

About this service:
The routable Garmin maps are created using the Splitter and Mkgmap tools created by OSM user Steve Ratcliffe and others. Splitter accepts raw OpenStreetMap data and splits it into workable areas which then are converted into Garmin maps by Mkgmap.

This service accepts combine requests from users and queues them. The server processes each request in four steps:
1) Running Mkgmap to combine the requested tiles into a gmapsupp.img.
2) Using Nullsoft Scriptable Installer to combine the requested tiles into a Windows MapSource installer. The script used for this build is also included: 'map.nsi'.
3) Use the gmapibuilder script from OSM user Berteun to create an installer for the Mac OSX RoadTrip application.
4) Finally, this email is then sent to you when all this is done.

If you try to download your map but get the message '404 Not Found' and you are sure to have requested the map less then 48 hours ago, then this is probably because of a problem while building the map. Please reply to this email (and include this email) stating that your map request has failed. Thanks.
Hosting is sponsored by Oxilion and dataprocessing is done by CWI. Please consider using their services for your projects.

  ===このmailには概略、次の様に書かれている===
要求のタイル地図を結合しました。それをMapSourceで見られるようにMapSourceへのinstallerをつけてお届けします。下記のサイトにアクセスして地図fileをdownloadして下さい。このサイトは48時間後に削除されます。

(8)48時間以内に指定の次のサイトにアクセスする(オーダーサイトは個人により異なるので、以下のサイトはあくまで参考)
<http://planetosm.oxilion.nl/~lambertus/garmin/routable/10-02-2010/7117ff76d09c3fbcdc0e1941519c7f14>








あなたのOSがWindowsなら必要なのは反転しているosm routable mapsource.exeとosm_routable_gmapsupp.zipの2本のみをダウンロードすればよい。



(9)ファイル名が並んでいるこのサイトからOSがWindowsなら、画面の下から5行目のosm routable mapsource.exeをダブルclickし、desktopなどにダウンロードし、実行するするとmapsourceでフリーmapが利用できるようになる。事前に最新版のmapsourceを入手し、インストールしておく。

  mapsourceの入手先:
   http://www8.garmin.com/support/download_details.jsp?id=209

(10)次に、GPSで使用するフリーmapは、同じサイトの下から6行目の、osm routable gmapsupp.zip を使うので、これをダウンロードし、次の手順で使用する。
   a)osm_routable_gmapsupp.zipを解凍
   b)osm_routable_gmapsupp\gmapsupp.imgが出来る
   c)それをgmapsupp.img にファイル名を変更
   d)次にmicroSDカードのデレクトリgarminにコピー
   e)microSDカードで内容を区別するために印をつける
   f)microSDカードをGPSに装着
   g)GPSのSetupメニューでMapを選択
   h)Map Information Select Map に進む
   i)OSM World Routable を選択
   j)Map表示で表示される

 以上がフリーのデジタルmapを入手・利用する方法だ。



フリーmap利用と自転車旅情報

 入手したフリーmapだが、利用にあたり次の特長があることを理解しておく必要がある。それは、都市部、とりわけ大都市のmapには、かなりキメ細かい情報が盛りこまれている。細街路はもちろん、レストラン、ホテル、インフォメーションセンターなど。反面、カントリーサイドのmapでは、日本でいえば国道程度の道路しか掲載されていないという違いがあるので、そのことを前もって理解しておくのと、そうでない場合に、ナビゲーションに差がでてくる。

 これは、フリーmapが主にクルマの移動・・・ドライブ向けに作成されているからである。サイクリングに適したルートをこうしたmapから見つけ出すことは、ほとんどの場合できない。一般的なドライブmapから登山道を見つけ出すことができないのと、同じ理由だ。

 そこで、必要になってくるのは、こうした基本となるフリーmapと合わせて、その他の情報を組み合わせて、自分の目的にふさわしいルートを作成することである。

 これには、ある特定の地域やサイクリングルートについてのガイドブックやガイドマップがある場合は、それを活用する、またはその国の観光協会などから情報を入手するなど、多様な方法がある。あるいはサイクリストがGPSデータとして公開しているものを利用する方法もあり、これらを組み合わせて、最終的に自分のルートとして決定・作成する。

 終わりにあたって、これらに関してボクの経験の範囲で、いくつか情報を紹介しておく。

・アイルランド⇒「Cycle Touring Ireland」、「CYCLING IRELAND」のガイドブックがある

・アメリカ⇒ガイドブック「CYCLING USA WEST COAST」などがある。

・ドイツ⇒全ドイツ自転車クラブ(ADFC)http://www.adfc-berlin.de/ で実に多くの情報が得られる。

・オランダ⇒王立オランダツーリスト連盟ANWBのサイクリングガイドが便利。

・イギリス⇒自転車旅行を推奨している団体「SUSTRANS」に、主にサイクリングmapなどが豊富に用意されている。

・スペイン⇒スペイン巡礼路に関してイギリス人のガイドブック「THE WAY OF ST JAMES」がある。

・ヨーロッパ全体⇒ヨーロッパのサイクリング環境の構築とその情報を提供している団体「European Cyclists' Federation」(http://www.ecf.com/)で、ヨーロッパサイクリングネットワーク「EuroVelo」(http://www.worldlingo.com/ma/enwiki/en/EuroVelo/1)を主に指定・情報提供している。


      ヨーロッパ・サイクリングルート図。平均1ルート5000キロ、合計12ルート、延べ距離63000キロを設定している。

 このEuroVeloのルート選定基準は、(1)勾配6%以下で、(2)自転車2台並んで走れる幅があり、(3)平均1000台/日以上のモーターバイクの通行がないこと、(4)ルートの80%以上が舗装路、(5)通年走行可で30キロ毎のサービス設備、50キロ毎の宿泊施設、150キロ毎の公共交通機関へのアクセスがあること、とかなり厳しい。これから理解できるように、決して冒険家だけが走ることができるルートではなく、ごく一般的なサイクリストでも走れるルートとして指定している。スペイン巡礼路、アイルランド周回、イギリス南部横断など、ボク自身が過去に走ったルートもEuroVeloのルートと重なっているので、時間と体力に合わせ、このルートの一部を走ればよい。

 


海外サイクリング塾へ戻る